カニンヘンダックスの犬図鑑

カニンヘンダックスの歴史

中世の頃に作出されたと言われるダックスフンドは、当初は体重10kg以上で15kg程度のものもいたとされ、現在のスタンダードダックスフンドよりさらに大きかったと推測されています。この当時のサイズや体系の類似から、バセットハウンドと共通の祖先ではないかとする説もあるようです。
オーストリアとドイツの国境付近の山岳地帯で固定化が始まったとされるダックスフンドは、嗅覚を使って獲物を追い詰めるハウンドドッグであり、アナグマやキツネ、ウサギなどを狩る猟犬としてその性質を高められてきました。

ダックスフンドには3つのサイズと3パターンの毛質がありますが、これらはルックスの趣味で選抜されてきたのではなく、ワイヤーヘアーは水にも強いように、ロングヘアーはアナグマが反撃の際に使う爪によって体を傷つけないように、スムースは狭い巣穴や薮の中でも引っかからずに進めるようにと、地域や目的に応じて変化をつけられてきたものです。
カニンヘンダックスフンドが小さく作られたのは、愛玩用にそうしたのではなく、獲物の中で最も小さいウサギを狩るために作られた犬だからなのです。カニンヘンダックスは原産国ドイツではラピット(ラビット)ダックスとも呼ばれています。
小さいことで愛玩犬向きと思われがちですが、21世紀の現代もダックスを猟犬と考えている原産国ドイツのダックスフンド(テッケル)クラブでは、カニンヘンこそが最も「猟に対して情熱的」としているほどで、小さな体に大きなエネルギーを持ち、活発に動くことこそカニンヘンらしさであるというわけです。

ミニチュアダックスとカニンヘンダックスのサイズ固定が始まったのは、19世紀になってからと言われています。19世紀末から20世紀初頭までの戦時中、戦争国では多くの犬たちが犠牲になり、純血種の作出が止まりました。ダックスフンドもまた人気が下降するとともに、雑な繁殖や極端な近親交配が目立つようになり、犬質が低下していきました。
そこで1910年頃から、ミニチュアとカニンヘンの改良を目的として、犬種クラブの合意により他犬種による交配(アウトクロッシング)が行われることとなりました。一時的とはいえ、犬種固定のためのアウトクロッシングは大変珍しいことで、スタンダードダックスを土台にして、スムースにはミニチュアピンシャーを、ロングヘアーにはパピヨンを、ワイヤーヘアーにはミニチュアシュナウザーを交配することになりました。
異なる毛質の基礎となった犬種の影響はダックスにも少しずつ表れており、スムースは気が強く繊細で、ロングヘアーは活発で愛想よく、ワイヤーヘアーは賢く服従性が高いという傾向が出ているとされることも多いようです。

カニンヘンダックスの特徴

カニンヘンダックスは、体長が体高より長く、短足胴長で垂れ耳、中くらいの長さのマズルを持つ超小型犬です。
被毛はスムース(短い)、ロングヘアー(柔らかく長い)、ワイアーヘアー(硬毛で長い)の3種類です。
犬種標準のサイズは、 生後15カ月を経過した時点で測定し胸囲30cm以下とされています。
原産国ドイツでは3サイズとしていますが、イギリス、アメリカではカニンヘンダックスはミニチュアと同じ分類とされています。

カニンヘンダックスの性格

カニンヘンダックスは陽気で元気、好奇心が強く、やんちゃで気の強い性格です。
やや頑固な面がありますが、服従心もあり、子供とも仲良くできます。

カニンヘンダックスの飼い方

カニンヘンダックスは活発で体を動かすのが大好きな犬種ですので、運動不足は不健康であるばかりでなく、ストレスによる問題が起きてしまいます。
サイズが小さくても、特に若犬のあいだは、1日に合計で1時間程度の散歩をしてあげたいものです。
遊びも大好きですので、気候の厳しい季節は室内でのボール遊びやゲームなどの時間をたっぷりと取ってあげるのも良いでしょう。

やや保守的な傾向があり、家族に対しては愛情深く、それ以外の人や犬に対しては距離を置くなどの態度を示すことが多いようです。
相性が悪い相手には吠えるなど、けんかっ早い面を見せることがありますが、子犬の頃からドッグランや公園などに連れ出し、社会性を育むことで、過度の興奮が抑えやすく飼いやすくなります。
愛玩犬ではなく猟犬であることを念頭にしつけや訓練を行いましょう。
賢いので飲み込みもよく、しつけは難しくありません。

カニンヘンダックスの被毛の質は3タイプありますが、基本的にほとんどがダブルコートですので、被毛は抜けます。ワイヤーとロングヘアーは週に2回以上はブラッシングをお勧めします。スムースも抜け毛はありますが、他の2種類よりは手入れが楽でしょう。
サイズが小さいだけに冬の寒さや夏の暑さの影響を受けやすいため、特にスムースタイプでは、衣類の着用も検討しましょう。

カニンヘンダックスの毛色

カニンヘンダックスは、単色ではレッド、レディッシュ・イエロー、イエロー(クリーム)。
バイカラー(2色)ではブラック&タン、ブラウン&タンまたはブラック&イエロー、ブラウン&イエローとなります。
混色ではダップル(大理石様)、タイガーブリンドル(縞目)、ブリンドル(縞目)となります。
ワイヤーについては、上記の色のほかにワイルドボア、または枯葉色の単色も公認されています。

ブルー(かなり明るい灰色)やパイボールド(白の多い2色以上)と呼ばれる珍しい色の場合、あるいは両親犬の毛色がダップルで子犬がダップルの場合(ダブルダップル)の場合では、白い毛色の遺伝子が原因によるとされる疾患を持つ確率が高くなります。
健全な犬の作出が難しくなることから、このようなレアカラーは公認されていません。

カニンヘンダックスの気を付けたい病気

ダックスフンドは短足胴長であるため、椎間板ヘルニアが起こりやすい犬種です。
若いうちは運動でしっかり筋肉をつけ、中年齢以上になったら無理はさせずに太らないことに気を付けてあげましょう。歩くのを嫌がって寝てばかりという様子があれば、良く注意して早期発見に務めましょう。

カニンヘンダックスフンドは、特に脚が短く地面に近いため、夏季は熱くなったアスファルトの影響を受けて熱中症にかかりやすくなります。散歩は朝晩の涼しい時を選んで、短く済ませましょう。

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